聖ホセマリアの手紙6番および4番概要

聖ホセマリアの手紙6番および4番は、地域総会のテーマを考察するための助けとなります。2つの手紙の短い概要を掲載します。

2024/01/27

手紙6番

ラテン語でSincerus estという言葉で始まるこの手紙は、オプス・デイの精神の様々な側面を扱っている。

聖ホセマリアの意図は、彼が説く精神の特性を示し、それが福音に根ざしたものであること、またそれと初期のキリスト者の生き方との類似性を示すことであり、その結果として、教会における他の召命や道との違いを明らかにすることである。彼はとりわけ、オプス・デイにおける奉献の世俗性を強調し、その奉献における、あらゆるキリスト教的奉献の形態に共通する部分と、オプス・デイ特有の部分を強調する。

例えば、神との親子関係を自覚することはすべてのキリスト者にとって不可欠であるが、聖ホセマリアはそれをさらに強調し、オプス・デイにおける霊的生活の基礎であると指摘する（2a）。またオプス・デイの使命は全教会の使命と同じであるという事ができる。それは、キリストのうちに世界を再構築し（2c）、神の光で人々を啓発する（3b～d）ことを目指すからである。しかし、オプス・デイの場合、その使命は世俗的な仕事や務めに特別な形で集中する（9a～b）。オプス・デイのメンバーは、他の一般のキリスト者と何ら変わりはなく（9a～10c）、人間の活動の頂点にキリストを置くことを熱望し（12a～c）、聖化の手段となる仕事に特別な注意を払い（13a～d）、友情と理解の雰囲気の中で、個人対個人の使徒職を実践する（14a～b、54a～55c、 64a～69b、 70a～72b）。これらすべては、〈生活の一致〉すなわち一貫性へと導く観想的生活によって支えられ（14c～16b）、特徴的な自由の精神によって味付けされる（37c）。

手紙4番

この手紙の主な内容は信仰の伝達における愛徳に関するものである。

オプス・デイのメンバーに宛てたこの手紙は「私たちが使徒職的活動においてたどるべき道」（1a）を扱っている。具体的には、教会の信仰に近づこうとする男女との福音的な対話はどのようなものであるべきかについて述べている。それは信仰の遺産への忠実を保ちながら、理解の精神と良心の自由の尊重を通して行われるものである。エスクリバーの造語を使えば、人々との「聖なる妥協」を実践すると同時に、誤りに対する「聖なる非妥協」を実践することである。

このテーマは、1930年代のエスクリバーの初期の著作にすでに現れているが、彼がこの文書をオプス・デイのメンバーに送った1966年という時代背景において、特別な意味を持つ。聖ホセマリアは、教会の中のいくらかの場所で神学的・風紀的危機が起きていたこの時期に、あらゆる狂信主義や原理主義的な厳格さを避け、人々に対して寛容であると同時に、教義の説明においては勇気を持って明解であるよう求めた。

手紙6番の英語版をダウンロードする:

ePub ► Letter about some characteristics of the spirit of Opus Dei

PDF ► Letter about some characteristics of the spirit of Opus Dei

手紙4番の英語版をダウンロードする:

ePub ► Letter about charity in the transmission of the faith

PDF ► Letter about charity in the transmission of the faith

手紙6番のスペイン語版をダウンロードする:

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