仕事の聖化とは(IV)

2023年2月、ローマにて行われた属人区長フェルナンド・オカリス師による仕事の聖化についてのクラスの内容を連載します。

これまでのクラスの内容

奉仕とチームワーク

人間の仕事の全体は奉仕であることを考えると、この教えの別の重要な側面に光が当たります。私たちの仕事と他の人の仕事との間の依存関係を思い出すべきです。なぜなら、常にと言わないまでも頻繁に、明確またはそれほど明確でない形で、私たちの仕事は他の人の仕事に依存しているからです。そして同様に他の人の仕事も私たちの仕事に依存しています。私たちの仕事は鎖のように連結しています。

それゆえ、他の人の仕事が私たちの仕事に依存しているとき、他者の仕事を容易にすることは重要です。多くの場合そのように言えます。チームで仕事をする場合、それは明白ですが、家庭における自己の役割など、日常生活においてもそのように言えます。例えば、家庭における自己の役割を予定どおりに行うことは、他の人が彼らの役割を予定どおり行えるかどうかに影響を与えます。このように人と人は鎖のように連結しており、それを無視することはできません。「私は自分の仕事に集中し、他の人の仕事はどうでもいい」と考えるわけにはいきません。

良い仕事の一つの要素は、自分の仕事が他者の仕事にどのような影響を与えるかを考えることです。ですから、他者の仕事を容易にする、または少なくとも、仕事を遅らせたり、出来の悪い仕事によって、他者に迷惑をかけないようにするということです。仕事を聖化するためには、周囲にいる人々の仕事をどのように容易にすることができるかを考えなくてはなりません。

もう一つの側面は、仕事の部分を構成する人間関係の聖化です。仕事を容易にすることは重要ですが、同じく、気持ちよく仕事ができるようにすること、奉仕の精神を大切にすること、他の人の仕事が終わらないとき、彼らに申し訳ない思いをさせない形で、その仕事を代わりにやってあげることも重要です。私たちのパドレは次の点を強調しました。ある人が仕事を終わらせられないとき、可能な限り、本人に気づかないように、その人の仕事を助けます。仕事における兄弟愛は聖化の一部です。なぜならすべての人の生活は繋がっているからです。